ミリ単位の調整で制作されるオーダー家具 |オーダー家具制作 東京 ストアリビング

これが家具取付職人の技!

■取付前の画像です

意外と知られていませんが、
家具取付職人という職業があります。
家具制作職人さんが家具を取付けることもありますが、
納まりが難しい場合は家具取付職人さんの出番です。
今回は家具取付職人さんのご紹介です。

左は設置前の画像です。壁から壁いっぱい。
窓の額縁下にぴったりと家具を納めます。
きちんと納まるか緊張の一瞬です。ドキドキです。

壁から壁の間に入らなかったら…
採寸が間違ってたら…
色んなことが頭を過ります。

■家具の取付の基本は水平

いきなりですが、レベル調整パッキンにて
家具の水平を出します。
誤差は±0。勿論、レーザーを使います。

昔はレーザーが高価でしたので
よく道路工事で見かける望遠鏡のような
測量機(レベル器)を使ったりしましたが、
レーザーも安く手に入るようになり、
今やレーザーを使用するのが当たり前の時代となりました。

便利な世の中になりましたね。

■基本を守ると

下が決まれば上も必然的に決まります。
と、簡単に言いますが、工場のレベルによります。
精度があまり高くない家具ですと段差が出ます。

基本を守り正確にレベル(水平)を出し、
家具を設置することが基本です。
建物は人の手で作るので
水平・垂直ではありません。
多少の誤差が生じます。
家具は基本的に水平・垂直に取付けます。

■家具と家具との連結

家具の内部で連結(ビス止め)するのが一般的ですが、
あまり見た目は良くないです。

左の画像の様に天板を被せる前に家具の上から
斜めにビスで止めます。
たかがビス、されどビス。
ビスは見えなければ見えないほど良いです。

家具の内部のビス止めの位置にもこだわります。
ビス止めして化粧キャップを被せますが、
化粧キャップも白・アイボリー・グレー・
濃茶・薄茶・黒と何種類もあります。
大きさも何種類かありますが、
外れにくい径16.5mmを使用します。
意外と大きく目立つので
家具の内部のビス止めはキチンと位置を揃えます。

■壁への固定

壁への固定も天板を取付ける前にビスで止めてしまいます。
家具の内部からビス止めしてもいいのですが、
やはり、見た目が良くないです。
できる限りビスの存在を消します。

単純に家具を固定すれば良いという訳ではありません。
如何に綺麗に頑丈に固定するかがポイントです

■仕上の巾木を貼る前です

家具を水平・垂直に設置し、その後、巾木を貼ります。
床は斜めになっていたり波打ってたりします。

建物は人の手で作りますので、
どうしても水平・垂直ではありません。
その建物に合わせて設置するのが、
オーダー家具です。ピッタリと納めます。

職人さんが手慣れた手つきで寸法寸法を測っています。
何の寸法を測っているのでしょうか?

■巾木を貼った後です

さっき職人さんが測っていたのは、
巾木の高さカット寸法だったのです。

実際の床は真直ぐではなく、
斜めになっていたり波を打っていたりします。
その床に合わせて巾木を削ていきます。
最後に巾木を接着剤で貼ります。
紙1枚も入らない隙間。

これぞ職人技!

職人さんは手馴れているので当たり前の事ですね。
でも、意外と時間が掛かる作業です。

■じっくりと見ると

拡大しても床とピッタリ!
なんど見てもピッタリ!
紙1枚も入りません。

置き家具とオーダー家具の違いです。
置き家具は床に置くだけです。
オーダー家具は建物に合わせて、
ピッタリと納めます。

入り隅部分もGood

■作業風景です

オーダー家具の取付風景です。
職人さんが黙々と真剣に作業しています。
ちなみに、こういう時に話しかけると...

職人さんは真剣です。テキパキと家具を設置していきます。
オーダー家具は既存の建物内に納めますので、
フローリングやクロスを傷つけないよう、
細心の注意を払います

■フィラー材を入れます

次は家具と壁との隙間を埋めます。
これも職人技です!
紙1枚も入らない隙間なしです。

クロスを傷付けないよう細心の注意を払い、
フィラー材を削って入れていきます
結構、時間が掛かる作業です。
地味な作業が続きます。

全体的にこうなります。

一般的には1面仕上のフィラーですが、
今回はデザインを考え2面仕上です。
2面仕上のフィラーにすることで、
フィラー材と扉の面が同じになります。

■小技その1

コンセントを家具の側板に移設し、
コンセントを避けるため、棚板を切り欠いています。
テレビ台は如何に配線を綺麗に
自由自在に出来るかがポイントです。

■小技その2

アンテナ、コンセントを家具の背板に移設します。
アンテナの差込口、コンセントを避けつつ、
配線が出来るよう棚板後ろにスペースを設けています。
これで配線は自由自在です。

■天板を乗せて完成

天板を取付け、扉を取付けて完了ではありません。
この後、クリーニングします。
隅々まで綺麗にします。
不具合が無いかもチェックします。

■設置完了

写真を撮ると施主さんに言ったら、
テレビ置いて撮影した方がと・・・ありがたいですね。

テレビも設置し、DVD等の機器も収納し、
部屋全体の雰囲気もガラリと変わりました。

お施主さん曰く、早く頼んどけば良かったとのことで、
喜んで頂き、感謝です。
今回はありがとうございました。